増島みどりが迫る…東京はなぜ勝てたか(下)
「ブエノスアイレス発 増島みどり 東京はなぜ勝てたか」
2020年五輪招致が決まった2日後、韓国オリンピック委員会(KOC)の金正幸会長と、竹田恒和JOC(日本オリンピック委員会)会長がブエノスアイレスで会談に臨んだ。会談は両者が望んだもの。日本は、札幌と長野で2度の冬季五輪開催実績を18年の冬季五輪を開催する平昌(ピョンチャン)に、韓国は、ロンドンで日本の倍近くメダルを獲得した強化システムのノウハウを、互いに協力し競技発展に努めることを確認した。
東京が20年五輪招致に成功した一因に、一時は「もはや集票は絶望的」とまで関係者が漏らすほどだった東アジア票が日本に動いたことにもある。ブエノスアイレス入りを直前に控えた8月下旬、東アジアのある国のIOC委員からの意向を受けた人物が、日本の関係者と会談を行ったという。