織田SP首位 すべてのジャンプ決めた
「フィギュア・ネーベルホルン杯」(27日、オーベルストドルフ)
男子ショートプログラム(SP)で2010年バンクーバー冬季五輪代表の織田信成(26)=関大大学院=が冒頭の4回転トーループなど全てのジャンプを決め、87・34点の高得点を出して首位に立った。
切れのあるジャンプを次々と決め、軽やかにステップを刻んだ。織田がジャズに乗ってコミカルな演技を披露すると、途中からは観客席で手拍子が起こった。シーズン序盤で自己ベストの87・65点に迫る高得点を出し「無難にミスなく滑れたのはすごく大きい」と気持ちよさそうに笑った。
冒頭で大技の4回転トーループを鮮やかに成功させ、勢いに乗った。単発の3回転半、演技後半に組み込んだルッツとトーループの2連続3回転のジャンプでは出来栄えで加点を引き出し、技術点、演技点ともトップの圧巻の内容だった。
昨季は前半戦が不振で世界選手権出場も逃した。今季は例年よりも早めに準備を進め「昨季の悔しさをリンクにぶつけようと思った」と言う。今季を現役最後のシーズンと位置づけ、ソチ五輪での完全燃焼を狙うだけに「手先、指先、足先までしっかりと意識した演技ができたらいい。まだまだ伸ばせる」とさらなる向上を誓った。