織田連覇 技術点・演技点ともにトップ
「フィギュア・ネーベルホルン杯」(28日、オーベルストドルフ)
男子で織田信成(26)=関大大学院=がSP、フリーともに1位となり、自己ベストの合計262・98点で2連覇を果たした。
切れのある織田が戻ってきた。左膝の故障もあり、超えられなかった自己ベストを合計得点では7季ぶり、フリーでは4季ぶりに上回った。織田は「自信になる。今までやってきたことは無駄ではなかった」と感涙にむせんだ。
冒頭で4回転‐3回転の2連続ジャンプを鮮やかに決め、勢いに乗った。二つ目の4回転が3回転になったが「ウィリアムテル序曲」に乗って銀盤を舞い、ステップやスピンも含め、全ての要素の出来栄えで加点を引き出す圧巻の演技だった。
2010年バンクーバー五輪代表ながら、昨季は世界選手権出場を逃した。その反省から、今季は調整法を変えた。試合直前に軽くではなく、追い込むように練習し、本番で緊張しても自分をコントロールできるようになってきている。技術面では「コンパクトに跳ぶイメージ」を追求した。 安藤と同様に今大会をきっかけに巻き返しを期す織田は「ソチに向けて、大きなステップを上がれたと思う」と充実感に浸った。