連覇狙う錦織“崖っぷち”から逆転勝利
「テニス楽天オープン・第2日」(1日、有明コロシアム)
大会連覇を狙う世界ランク13位で第4シードの錦織圭(23)=日清食品=がシングルス1回戦に登場。同26位のユルゲン・メルツァー(オーストリア)に苦戦しながらも6‐7、7‐5、6‐2で逆転勝ちした。2回戦では同ランク24位のフェリシアノ・ロペス(スペイン)と対戦する。伊藤竜馬(25)=北日本物産、杉田祐一(25)=三菱電機=は1回戦で敗退。第1シードのフアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)は順当に2回戦に進んだ。
」 最後はノータッチエースで鮮やかに決めた。右拳を突き上げたガッツポーズに、前年覇者の意地が込められていた。崖っぷちからの生還。試合後、錦織は「勝った実感はあんまりない。(前年優勝の)プレッシャーを感じていて最初はプレーがうまくいかなかったけど、最後は自分に打ち勝って、戻ってこれた」と安ど感に浸った。
第1セットからサーブが決まらず、サウスポーのメルツァーの力のあるショットにも苦しんだ。第1セットをタイブレークの末、6‐7で落とすと、第2セットも2ブレークを許し、2‐5まで追い込まれた。「正直、終わったと思った」と振り返る。
ただ、ここから「1ポイントずつに集中した」とギアを入れ替えると、プレーが一変し、怒とうの5ゲーム連取で逆転。そのまま第3セットも奪いきった。
2回戦はこの日、伊藤竜馬を破った世界ランク24位のロペス。「リベンジだと思って、勝ちにいきたい」。昨年の優勝も、1回戦はフルセットの末の勝利だった。「去年もギリギリだった。これを機に、またジャンプアップしたい」。辛勝を糧にして、日本のエースの快進撃が再び始まる。