桐生、東洋大進学へ 飾った国体3連覇
「東京国体・陸上」(4日、味スタ)
少年男子A100メートルで、日本歴代2位の10秒01の記録を持つ桐生祥秀(17)=京都・洛南高3年=が10秒22で3連覇を飾った。レース後、来春の進路について東洋大に決め、来月の推薦入試を受験することを明らかにした。同女子A100メートルはロンドン五輪代表の土井杏南(埼玉・埼玉栄高)が11秒78をマークし、3連覇した。
桐生の次なる活躍の舞台が決まった。「9月に入ってから、東洋大に進学することを決めました」。選んだのは、長距離界で名をとどろかせる東洋大だった。
決め手となったのは、東京都北区にあるナショナルトレーニングセンター(NTC)への便のよさ。日本代表の合宿などが行われる施設で、東洋大の本部キャンパスから地下鉄1本で行ける。「NTCやJISS(国立スポーツ科学センター)が近いので、そこで成長したいと思った」と明かした。代表を指導する土江寛裕(ひろやす)氏が、来春から同大のコーチに就任することが決定。指導を直接受けられる利点もある。
桐生はこの日、予選は4組2位とふるわなかったが、準決勝以降は修正。堂々の3連覇を達成した。8月の世界選手権から帰国後、外国人選手の動きを取り入れようとして、逆に調子を落とした。ミニハードルを使った従来のトレーニングで修正。今大会の2~3週間前に感覚を取り戻した。自身が昨年記録した10秒21の大会記録には及ばなかったが「優勝できたので、それが一番よかった」と笑顔を見せた。
大学では新しい練習にチャレンジし、走りの幅を広げる。「10秒1台、0台をコンスタントに出していって、何かあったら9秒台を出したい」。卒業までに日本人初の9秒台が見られるかもしれない。