サントリー、一丸でエディー見舞い星
「ラグビートップリーグ、サントリー29‐20神戸製鋼」(20日、ニッパ球)
3連覇を狙うA組のサントリーとNECが各組上位4チームによる第2ステージA組進出を決めた。サントリーは神戸製鋼の積極果敢な攻めに苦しめられたが、急きょ先発したFL仲宗根健太(24)が後半4分にトライを挙げるなど総合力で上回り29‐20で競り勝った。NECは豊田自動織機を28‐6で下し、ともに5勝1敗の勝ち点25とした。
エディーさん見ていてくれましたか‐。2009年から3シーズン、サントリーでGMや監督を務めた日本代表のエディージョーンズ・ヘッドコーチが15日に脳梗塞で入院。2枚の色紙にサントリーのチーム全員の激励のメッセージを書いて届けたという大久保監督は、「チームがひとつになることが、エディーさんにとっても一番うれしいこと」と試合前に一丸となることを伝えていた。
神戸製鋼のアグレッシブな攻めに苦戦しながらも、終盤に底力を見せつけた。試合直前には予期せぬアクシデントが発生。先発予定だったFL佐々木が腰を痛めて当日朝に出場を断念。リザーブにも入ってなかった仲宗根が代役を務めることになった。
ところが、後半4分にその仲宗根がトライを奪ってチームを勢いづける。慶大ではCTBだったが、当時サントリーの指揮官だったエディーHCの勧めでFLに転向。今年になって6キロ増量して、リーグ戦初出場で大仕事をやってのけた。仲宗根は「たまたま前がポッカリ空いてアレッと思った」と殊勲のシーンを振り返った。
エディーHCの言葉を体現する総合力の勝利。9月のNEC戦に敗れて公式戦の連勝が25でストップするなど厳しい戦いを続けてきたが、リーグ3連覇へ確実に上昇カーブを描き始めた。