錦織キレ戻った!ストレートで初戦突破
「男子テニス・マスターズパリ大会」(28日、パリ)
シングルス1回戦で世界ランキング19位の錦織圭(23)=日清食品=は同35位のジュリアン・ベネトー(フランス)を6‐4、6‐2で下して2回戦へ進んだ。第1ゲームで相手サービスをブレークして主導権を握り、サーブの確率が上がった第2セットは一気に押し切った。2回戦は第8シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)と対戦する。
ヤマ場となったのは、5‐4で迎えた第1セットの第10ゲーム。40‐15とセットポイントを握ってから巻き返しに遭い、ブレークされるピンチに。しかしここから一歩も引かなかった。錦織は「あそこを競りながらも、取れたところが大きかった」と振り返る。フォアハンドのストレートをたたき込んでセットを奪うと、ガッツポーズで自らを鼓舞した。
第1サーブの確率が格段に上がった第2セットは余裕を持って試合を進め、2度のブレークで一気に押し切った。精彩を欠いて格下に苦杯をなめた前週のスイス室内から一転、プレーには躍動感がみなぎる。腰や左膝に故障を抱えるが「何とかカバーしてできている」と不安を打ち消した。
夏場には自己最高の11位まで上がった世界ランキングは19位まで降下し、シードから脱落した今大会。次戦で同9位のツォンガとぶつかる。地元の人気者を相手にするが「サーブが強い選手だが、リターンをしっかり返せればチャンスはある」と力を込めた。