田児、史上初の6連覇も「来週が大事」
「バドミントン・全日本総合選手権」(9日、代々木第二体育館)
各種目の決勝が行われ、男子シングルスは田児賢一(24)=NTT東日本=が上田拓馬(日本ユニシス)を2‐0で下し、6年連続6度目の優勝を果たした。シングルスで6連覇は男女通じて史上初の快挙となった。女子シングルスは三谷美菜津(22)=NTT東日本=が6度目のタイトルを狙った広瀬栄理子(ヨネックス)を2‐0で破って初制覇した。女子ダブルスは高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)が3年連続3度目、男子ダブルスは早川賢一、遠藤大由組(日本ユニシス)が2年連続2度目の日本一に輝いた。
田児は右拳を固く握り、突き上げた。男女通じてシングルスでは史上初の6連覇。男子の革命児は、オグシオ(小椋久美子さん・潮田玲子さん)ペアの5連覇を超えた。
バドミントン界の親子鷹だ。母・よし子さんも女子ダブルスで6連覇しており肩を並べたが、「ホッとしている。でも、連覇よりも来週の試合が重要。母のことは尊敬しているけど(数字は)興味ないです」と言い切った。世界の猛者が集うスーパーシリーズファイナル(11~15日・クアラルンプール)が目前に迫り、強烈に意識した。
大会期間中も、試合の前後に練習。オーバーワークで連覇が途切れることも恐れなかった。「世界で勝ちたい」。その一心だった。10月のフランス・オープンでは世界1位のリー(マレーシア)を初めて撃破。波に乗る24歳は「周りも海外で勝つことを望んでいると思う。僕自身も望んでいるし、期待している」と豪快に言い放った。