山梨学院大付 トラック勝負制し初V!

 「全国高校駅伝・男子」(22日、西京極陸上競技場発着・7区間=42・195キロ)

 男子は、最終7区で4校によるデッドヒートから抜け出した山梨学院大付(山梨)が2時間3分53秒で初優勝を飾った。2位は大牟田(福岡)、3位は伊賀白鳳(三重)、4位は世羅(広島)だった。

 4校が横一線の状態で競技場に入り、トラック勝負に持ち込まれた。スタンドから大歓声が飛び交う中、残り200メートルで山梨学院大付のアンカー、西山令主将(3年)が一気にスパート。ライバル3人をあっという間に引き離し、笑顔でゴールテープを駆け抜けた。

 「残り200メートルからのスパートは自信があったので作戦通り。タスキをつないでくれた仲間や、これまでサポートしてくれた人たちに日本一で恩返ししたいと思って走った。最高の気分です」。西山は何度もコブシを握りしめて感激に浸った。

 1年の時から都大路の舞台を経験している西山ら主力5人が最終学年を迎え、今年の目標は日本一だった。しかし、11月の関東大会で八千代松陰(千葉)に敗れてまさかの2位。西山はミーティングで「練習量は足りているのに勝てなかったのは、どこかに油断があるから。一つ一つの行動を丁寧にやっていこう」と仲間に呼びかけ、身なりや礼儀を正し、時間厳守を徹底した。

 「関東大会での負けがなかったら、この優勝もなかったと思う。あれでみんなの目つきが変わってきた」と西山。箱崎孝久監督は「最後はドキドキしたけど頼もしいアンカーがいてくれた。選手1人1人が最高の走りをしてくれました」と何度も目頭をぬぐった。

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