FB藤田2T!早稲田5季ぶりV奪回へ

 「全国大学ラグビー選手権・準決勝、早大29‐11筑波大」(2日、国立)

 準決勝2試合が行われ、12日に国立競技場で行われる決勝に、帝京大と早大が勝ち上がった。2008年度以来の優勝を目指す早大(関東対抗戦2位)は、日本代表FB藤田慶和(2年)=東福岡=が2トライの活躍などで筑波大を29‐11で下し、3大会ぶりの決勝進出を決め、16回目の優勝へ前進した。史上初の5連覇を目指す帝京大(同1位)も慶大を45‐14で退けた。

 勝負どころで千両役者が躍動した。後半34分、SO小倉(3年)の背後から猛ダッシュした藤田は「内に(ボールを)寄こせ」と声をかけた。外に展開しようとした小倉が内に切り返すと、トップスピードに乗った藤田へ絶妙のタイミングでパス。あっという間に筑波大のディフェンスを突き破り、試合を決める重要なトライを奪ってみせた。

 筑波大の激しい守備に苦しめられ、終盤まで僅差の展開が続いた。どちらに転んでもおかしくない流れの中で、ここ一番で藤田の攻撃センスが生きた。「ディフェンスの穴が見えたので、後ろから小倉さんに『内に出せ』と声をかけました。チャンスがあれば仕掛けようと思っていたので、取れて良かった」と会心の笑顔を見せた。

 後藤監督も「スケールの大きなプレーヤー。型にはめず、ボールを持ったら自由に動けと言ってある」と、無限の可能性を秘める潜在能力を高く評価する。後半28分には相手ボールのスクラムを押し込み、SH岡田のトライにつなげた。PR垣永主将は「最高の形で理想とするスクラムが組めた」と、今季のワセダの強みであるセットプレーからの得点に確かな手応えをつかんだ。

 打倒・帝京大へ、最高の流れで決勝に臨む。5季ぶりのV奪回へ指揮官は「スキのないプレーを80分間、いや90分間やらないといけない」とゲキを飛ばす。対抗戦の帝京大戦に不出場だった藤田は、「結果よりもプロセスを楽しみたい」と涼しげに言い切った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス