関学大、無念の完敗…火災で選手足止め
「アメフット・ライスボウル、オービック34‐16関学大」(3日、東京ドーム)
2002年以来の日本一を目指した学生代表の関学大が、まさかのアクシデントに見舞われた。3日早朝に東京・有楽町で発生した火災のため、移動手段の東海道新幹線が運行を見合わせた。この日に移動予定だった選手、スタッフが足止めに遭い、試合に間に合わない事態に。大一番で想定外のハプニングに泣かされ、社会人代表のオービックに16‐34で敗れた。オービックは史上初の4連覇を達成し、MVPにはRB原卓門(25)が選ばれた。
日本一決戦の大舞台で、まさかこんなことが起きるとは…。関学大の敵はオービックだけではなかった。予期せぬ一報は午前7時40分ごろ。マネジャーに入った連絡は、新大阪7時10分発の新幹線で東京へ向かった選手、スタッフ約80人が足止めされているという内容。3日早朝にJR有楽町駅付近で発生した火災のため、東海道新幹線が運転を見合わせてしまったのだ。
選手、スタッフを乗せた新幹線は名古屋駅でストップ。午後2時のキックオフには間に合いそうにもない。急きょ、協会の許可を得て、会場に応援に来ていた約30人のOBに手助けしてもらい準備を進めた。結局、足止めされたメンバーがようやく東京ドームに到着したのは第2Qの途中。後半から通常のチーム体制に戻ったものの、大事な試合で本来の分析スタッフなどがそろわなかったことは痛恨だった。
3年連続の対戦となったオービックとの頂上決戦。QB斎藤(3年)が何度もロングパスを通したが、最後の場面で社会人の強力なラインを突破できず、2つのTDを奪うのがやっと。守備もパワフルなラン攻撃を食い止めることができなかった。「オフェンスは頑張ってくれたのに、プレッシャーを与えられなかった。同じ相手に3回も負けて悔しい」とDL池永主将(4年)。鳥内秀晃監督も、「(メンバーが)遅れたことは関係ない。それがなくても厳しい試合だった。4年生を勝って送り出したかったが…」と無念の表情だった。