葛西、冬季五輪史上初の7大会連続出場
全日本スキー連盟は7日、ソチ冬季五輪のジャンプ代表に、41歳の葛西紀明(土屋ホーム)、初採用される女子の昨季W杯個人総合女王で金メダルが期待される17歳の高梨沙羅(17)=クラレ=と伊藤有希(19)=土屋ホーム=ら男女計7人を発表した。葛西は冬季五輪で日本最多となる7大会連続の代表入り。出場すれば冬季五輪で世界最多の出場回数となる。
出場すれば史上初となる快挙も、葛西にとっては単なる通過点だ。初出場だった1992年アルベールビル五輪から22年。7度目の代表入りに、大ベテランは「すごいですね」と感慨深そうに話しながら「まあ8度目も目指しますけど」と、現役にこだわる姿勢をのぞかせた。
94年リレハンメル大会団体で2位。98年長野大会はけがもあり、優勝した団体メンバーから外れた。あと一歩でつかみ損ねた五輪の金メダルを手にするために、世界で戦い続けている。男子は、その長野大会後はメダルがないだけに、並々ならぬ思いで競技に取り組み続けてきた大ベテランの存在は頼もしいかぎりだ。
今季W杯で史上最年長での表彰台となる3位に入り、ジャンプ週間でも4試合連続1桁順位をマーク。8季ぶりの総合トップ10入りとなる日本勢トップの総合5位と、実力を示した。特徴がそれぞれ異なる四つのジャンプ台でいずれも好結果を出し「全部1桁に入れたのは収穫。勝てないのは悔しいが、飛んでいて今は楽しい」と、強豪と互角に戦える手応えを強めた。
「これだけの年数をかけて、自分の口からメダルを狙えると言える調子に持ってこられた。こんなに充実したシーズンはない」と、自信を胸に大舞台へ向かう。