卓球・14歳美優ちゃん中学生女王に

 「卓球全日本選手権」(17日、東京体育館)

 ジュニア女子(17歳以下)で加藤美優(14)=エリートアカデミー=が石川佳純(20)=全農=以来6大会ぶり中学生女王に輝いた。女子シングルスは3連覇を狙う福原愛(25)=ANA、石川らが準々決勝に進んだ。中学1年の伊藤美誠(13)=スターツ=は5回戦で敗退。混合ダブルス決勝は張一博(28)=東京アート、森薗美咲(21)=日立化成=組が初優勝。ジュニア男子は吉村和弘(17)=野田学園高=が初優勝した。

 新“中学生女王”はタフだ。加藤はジュニア女子決勝の前に、女子シングルス6回戦で福原と対戦。いきなり2セット連取で番狂わせを期待させた。しかし逆転負け。その約45分後に決勝を迎えた。

 連戦にも「試合をするごとに調子がどんどん良くなった」とケロリ。福原、石川に肩を並べる“中学生女王”となり「(2人は)憧れの存在。とてもうれしい」と笑った。

 小4から開発した魔球で幻惑した。バックハンドから左回転を与え、敵の逆を突き逃げていく。名の美優を元に「ミユータ」と命名した勝負球には日本のエースも感服。この日、初体験した福原は「思ったよりもすごく曲がった。思い切りの良い選手。想像以上だった」と賛辞を贈った。

 4~5月に東京で開催される世界卓球の日本代表入りに向けたアピールにもなり、「いいプレーを見てもらえたと思う」とニンマリ。目指すは2020年東京五輪。「その時は21歳でピーク。金メダルを取りたい」。6年後を見据え、福原、石川の系譜を次ぐ新女王の目は輝いた。

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