「全豪オープンテニス」（１８日、メルボルン）

　男子シングルス３回戦で第１６シードの錦織圭（２４）＝日清食品＝はドナルド・ヤング（米国）を７‐５、６‐１、６‐０と寄せ付けず、３年連続でベスト１６に進んだ。４回戦で第１シードのラファエル・ナダル（スペイン）に挑む。女子シングルス３回戦で奈良くるみ（２２）＝大産大＝は第８シードのエレナ・ヤンコビッチ（セルビア）に４‐６、５‐７で敗れた。

　２４歳の錦織は同世代のヤングに力の差を見せつけた。ライバル意識むき出しで出だしから全開の相手に第１セットは２‐５とされながらも、ネット前から打たれた決め球を華麗に切り返すなど、守備からリズムを立て直して逆転。続く２セットは圧倒し「彼も強くなっていたが自信を持っていけた」とプライドをのぞかせた。

　全豪やウィンブルドン選手権のジュニアを制して、先に世界で注目されたのはヤングだった。同じ所属先で腕を磨いたこともあった錦織は立場を逆転し、この日も貫禄を示した。

　調子は決して良くなかった。サウスポーからのくせ球に「最初は処理に困った」とミスを連発。余裕の展開になった第２セットも、相手の凡ミスが先に出た形だった。

　四大大会の自己最高に並ぶベスト８を懸け、４回戦でナダルに挑戦する。昨年の全仏オープンで完敗し「今までやった中で一番強い」と認める世界１位には、最高のテニスをしないと立ち向かえないことは本人も理解する。「ジョコビッチ（セルビア）のようにベースラインから下がらず戦いたい」と気合を入れ直した。