愛子、悲願のメダルへ自然体で臨む
ソチ五輪代表6人を含むフリースタイルスキー、モーグルの日本チームが21日、W杯の北米遠征から成田空港着の航空機で帰国した。5大会連続の五輪となる女子の上村愛子(34)=北野建設=はソチへ自然体を強調。過去4大会は7位、6位、5位、4位ときており、悲願のメダル獲得に向けて調整を続けていく。
決戦の日が近づいてきても、上村の心は静かだった。ソチではメダル獲得に期待がかかるが「ここ(の順位)にいきたいというのはなくて、自分でもどういう結果になるか分からないけど、五輪の日に一番いい状態で臨めればいい」と、自然体で臨む構えだ。
心の落ち着きは、過去の4大会とは違う。「今回の代表となった4人は、同じレベルで戦えていると思う。今までは自分が頑張らなきゃという気持ちだったけど、今はみんなで頑張って(メダルを)目指そうねという心境なので」。絶対的エースの重圧がのしかからないことが、平常心につながっているという。
全5戦の北米遠征では、表彰台に上がることはできなかった。それでも「体のケアで、いろいろ試した部分もある。ぶっつけ本番にならないように」と明かした。君嶋トレーナーのマッサージによって体のゆがみを矯正。その施術を行うタイミングや、強度などがどのように滑りに反映されるのか、入念にシミュレーションできたという。
「今日の自分より明日の自分が良くなるように。そう積み重ねてきて(5度目の五輪に)届いた。ソチに向けて、残りの日数は感覚を研ぎ澄ませていく。自信を持った状態で臨みたい」。その先には、悲願のメダルが待っている。