パナソニック名称変更後初の頂点
「ラグビートップリーグ・プレーオフ決勝、パナソニック45-22サントリー」(11日、秩父宮)
大雪の影響で9日から延期されて行われ、パナソニック(リーグ1位)が45‐22でサントリー(同2位)を破り、三洋電機として初優勝した10年度以来、3季ぶり2度目の優勝を果たした。サントリーは3連覇を逃した。パナソニックは後半9分にWTB山田章仁(28)のトライで逆転。SOベリック・バーンズ(27)がトップリーグ最多タイ、プレーオフ史上最多の8PGを決めた。プレーオフ最優秀選手には山田が選ばれた。
勝利を決めるとフィフティーンだけでなく控え選手やスタッフが入り乱れ、歓喜の輪をつくった。三洋電機からパナソニックに名称が変わってから初の頂点。11年から指揮を執る中嶋監督は「探していたものがようやく見つかった」と目を赤くした。
フッカー堀江、SH田中の2人が世界最高峰のスーパーラグビーに在籍。オーストラリア代表で活躍したSOバーンズもいるタレント軍団が、第2ステージで42‐13と圧倒したサントリーに苦しんだ。
ハーフタイムの監督の指示は「全員で(球を)追え。できるだけ上がれ」と短かった。受け身になりがちだった選手が息を吹き返した。FWで圧力をかけ、バックスが当たり負けしない。後半9分、中央を抜けて逆転のトライを挙げたWTB山田は「周りがしっかり見てくれた。あの場所(中央)にいられてうれしい」と攻めの姿勢を誇り、田中も「後半はいろんな面で相手を上回れた」と修正できたことに胸を張った。