神鋼4強入り 天覧試合で劇的逆転勝ち

 「ラグビー日本選手権・準々決勝、神戸製鋼28‐26ヤマハ発動機」(23日、秩父宮)

 トップリーグ(TL)勢による2試合が行われ、神戸製鋼と東芝が準決勝に進んだ。天覧試合だった神戸製鋼は終盤の逆転でヤマハ発動機を28‐26で下した。東芝は終了間際にヒルがDGを決め、トヨタ自動車を24‐21で振り切った。3月1日の準決勝はTL王者のパナソニックと神戸製鋼が東京・駒沢陸上競技場、TL準優勝で日本選手権4連覇が懸かるサントリーと東芝が東大阪市の花園ラグビー場で顔を合わせる。

 執念だけで勝利をもぎ取った。21‐26と5点リードされて迎えた後半37分。神戸製鋼はゴール前で得たペナルティーで果敢に攻撃を仕掛け、FWがボールを保持して突進。強固なモールを作ってインゴールになだれ込み、最後はロック伊藤がトライ。さらにSO正面がゴールも決めて劇的な逆転勝ちで4強入り。「最後まであきらめずにプレーしてくれた」と苑田ヘッドコーチ(HC)もホッとした表情だ。

 後半からは天皇、皇后両陛下が観戦された天覧試合。「めったにない機会なので“これぞラグビー”という展開になればと思っていた」と伊藤が言う通り、逆転また逆転のシーソーゲームとなった。

 TLのセカンドステージで16‐35の完敗を喫したヤマハにリベンジを果たし、「自分たちのミスでトライされて負けた相手に2点差でも勝てたことは自信につながる」と苑田HC。2年連続の決勝進出へ、トップリーグ王者のパナソニックに無心でぶつかるだけだ。

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