奈良くるみツアー初V「信じられない」
「リオ・オープンテニス・女子シングルス決勝」(23日、リオデジャネイロ)
女子シングルス決勝で第5シードの22歳、奈良くるみ(大産大)が第1シードのクララ・ザコパロバ(チェコ)を6‐1、4‐6、6‐1で破り、ツアー初優勝した。
女子シングルスでの日本選手のツアー優勝は09年9月の韓国オープンを制したクルム伊達公子(エステティックTBC)以来で、通算8人目。男子シングルス決勝はラファエル・ナダル(スペイン)がアレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)を6‐3、7‐6で下した。
急成長を示す初タイトル獲得だ。奈良が女子の日本選手としてはクルム伊達以来となるツアー優勝を果たした。「自分でもまだ信じられず、実感が湧かない」と、トロフィーを掲げた。
決勝の相手はツアー2勝のザコパロバ。第1セットを奪ったが、第2セットはチャンスを生かせず4‐6で落とした。ここで自信を失わなかったのが勝因で「日本でクレーコートでの練習を重ねたのが、いい結果につながった」と成果を誇った。
158センチと小柄。09年のプロ転向後はなかなか芽が出なかったが、フットワークを磨いたことで大きく飛躍した。奈良は「日本でクレーコートでの練習を重ねたのが、いい結果につながった」と成果を誇る。都内の味の素ナショナルトレーニングセンターには全仏の会場を模した赤土のクレーコートがある。そこでの集中した練習が実を結んだ。
2月上旬の国別対抗戦、フェド杯ワールドグループ2部1回戦のアルゼンチン戦(ブエノスアイレス)もクレーコートだった。好結果は出なかったが、南米で土のコートの感触をつかむ貴重な機会になった。
世界ランクは自己最高の48位に浮上。奈良は「信じられない」と、またも驚きの言葉を口にした。