右膝負傷も葛西3位!さすがレジェンド
「ノルディックスキーW杯ジャンプ」(26日、スウェーデン・ファルン)
ソチ冬季五輪ラージヒル銀、団体銅メダリストの葛西紀明(41)=土屋ホーム=が133メートル、130・5メートルの合計248・8点で3位に入った。今季5度目の表彰台。セベリン・フロイント(ドイツ)が今季2勝目、通算6勝目を挙げた。渡瀬雄太(雪印メグミルク)は30位、竹内択(北野建設)は2回目に進めず、43位だった。
“レジェンド”が、メダル2個を獲得したソチ五輪後初のW杯で輝きを放った。41歳の葛西が、来年の世界選手権と同じ舞台で今季5度目、通算では49度目の表彰台。自身が持つ最年長記録を、またもや更新した。それでも「五輪に向けたような体づくりをして、万全な感じだった。優勝する自信も満々だったから残念」と現状に満足はしない。
1回目にフロイントと並んで最長の133メートルを飛んで2位につけた。だが、テレマーク姿勢をとった際に右膝を痛めた。「(スキーが)埋まった。衝撃が強い分(膝が)ぐにっとなった」。着地した付近の雪が軟らかいためスキーが埋もれた形になり、膝に衝撃が加わったという。
脚を引きずりながら向かった2回目。「不安でいっぱいだった」という中で130・5メートルにまとめたものの、順位を一つ落とした。「膝を痛めなければ、いい勝負ができたんじゃないか。なかなかうまくいかない」と悔しがった。
終盤戦の目標は「五輪の金メダルと同じように難しいと言われるW杯総合優勝」に置いている。総合3位をキープし、トップに立ったスロベニアのプレブツとは182点差。上位は混戦模様だ。残りは7戦で「表彰台にできるだけ上がること。最後までもつれると思うけど、ベストを尽くしたい」と気合を入れながら、膝の治療に万全を期すため早々に会場を引き揚げた。