沙羅ぶっ飛びV13!2位に22M差
「ノルディックスキーW杯ジャンプ女子・第16戦(8日、オスロ)
個人総合2連覇を決めている高梨沙羅(17)=クラレ=が初の5連勝で今季13勝目を挙げ、女子単独最多の通算勝利数を22に伸ばした。
1回目に最長不倒の132メートル、2回目も128・5メートルを飛び、合計257・6点で2位に39・1点差をつけて圧勝した。伊藤有希(土屋ホーム)が122・5メートル、125メートルの216・2点で3位に入り、今季3度目の表彰台に立った。
ジャンプ台が大きければ大きいほど、高梨の強さが際立つ。ノルディックスキーの聖地オスロのラージヒルで、飛距離に換算すると22メートルに相当する差を2位につけ「歴史的なジャンプ台でいいジャンプができて楽しかった」と声を弾ませた。
「攻めすぎた」という1回目は助走姿勢がやや前のめりになり、踏み切りで「ロスのある動きになった」という。それでも最長不倒の132メートルをマークした。修正を心掛けた2回目は「スムーズに動けた」と納得の出来で、1人だけスタート位置をほかの選手よりも2段下げて、誰よりも遠くまで飛んだ。
今季のW杯でラージヒルは初めて。ノーマルヒルよりも速い助走速度に対応できない選手が多かったが、W杯女王は「あまり気にならない」と戸惑いはない。
中学2年だった2011年1月にHBC杯で141メートルを飛んで札幌・大倉山(ラージヒル)の女子最長記録を樹立したのが、最初に脚光を浴びるきっかけとなった。当時から持ち味としてきた群を抜く飛距離で、また一つ白星を積み上げた。