木崎3位「最低限」の日本人最上位
「名古屋ウィメンズマラソン」(9日、ナゴヤドーム発着)
連覇を狙った木崎良子(28)=ダイハツ=が2時間25分26秒で日本人選手最高の3位に入った。マリア・コノワロワ(ロシア)が2時間23分43秒で初優勝し、エレナ・プロコプツカ(ラトビア)が2時間24分7秒で2位。早川英里(TOTO)は2時間25分31秒で4位だった。
余力を振り絞ってギアを上げた。木崎は終盤に早川を振り切り、アクシデントに見舞われながらも「最低限」という日本人最上位の座をつかんだ。「50点くらい。満足ではないが力は出し切った」。インタビューでは涙を浮かべた。
先頭集団で走っていた10キロすぎに異変を感じた。左足の中指に始まり、太ももや臀部(でんぶ)がしびれた。30キロ付近で海外勢に離され、フォームも乱れた。必死に左脚をたたいたが、先頭を追っていた早川、田中にも遅れた。
一気に後退しそうな展開で、昨年の世界選手権4位のプライドが突き動かした。「足が動かないなら上半身。腕を振った。日本人トップという勝負には勝とう」。驚異的な粘りで追い付いた。
「ゴールまで何が起きるか分からないという気持ちを持てたのは少し成長」。代表選出が濃厚なアジア大会で優勝すれば世界選手権へ道が開ける。「もし出場できたら、世界選手権の内定をもらえる順位を狙いたい」と宣言した。