内村が首位 絶対王者の強さ見せつける

 「体操全日本選手権・第1日」(9日、国立代々木競技場)

 男子の個人総合予選を行い、前人未到の7連覇の懸かる内村航平(25)=コナミ=が90・900点の首位で、上位36人が進む11日の決勝に進出した。7日の練習中に左僧帽筋を痛めた影響で、やや難度を落とした演技構成だったが、抜群の安定感で強さを誇示した。野々村笙吾(20)=順大=が90・350点で2位。

 満身創痍の中でも“絶対王者”がその強さを見せつけた。7日の練習中に首、肩の筋肉を痛め、テーピングや痛み止めを飲んでの演技となった内村だったが、跳馬でいきなり着地を乱した以外は、安定感抜群の演技で他を圧倒。「正直負けたと思ったけど、勝っていたので不思議な感じ」と“打倒内村”をもくろむ野々村、加藤の順大コンビを抑え、貫禄の首位発進を決めた。

 「“痛くない”って自分を洗脳しながらやっていた。跳馬でつまずいて気持ちが折れかけたけど、世界王者がここで投げ出したら示しがつかんだろうと」と、精神面の強さを見せつけた。

 決勝では前人未到の7連覇、個人総合28連勝が懸かる。「きょう以上の演技は臨めない」と話した内村だったが、それでも下克上は起こりそうにない。

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