錦織、世界5位フェレール破り決勝進出
「テニス、マドリード・オープン」(10日、マドリード)
現行の世界ランク制度で日本男子初のトップ10入りを決めていた錦織圭(24)=日清食品=が、シングルス準決勝で世界5位のダビド・フェレール(スペイン)を7‐6、5‐7、6‐3で破り、大会後に発表されるランキングで現在の12位から9位に浮上することになった。錦織が四大大会などに次ぐ格のマスターズ大会で決勝に進出するのは初めて。
3時間近い激戦を制した。相手が得意とするクレーコートでの勝利。現行制度では日本男子初となる世界ランク1桁入りを決めたエースは「トップ10の選手にも勝ちにいくテニスができている」と満足感に浸った。
積極的に前に出て揺さぶり、正確なリターンもさえ、第3セットは3‐2からの第6ゲームをブレーク。5‐3で迎えた第9ゲームは40‐0とマッチポイントを握ったところから粘りに遭ったが、ジュース合戦の末にものにした。フェレールも「彼は一段上のレベルに達した」と認めた。
四大大会などに次いで格が高いマスターズ大会で自身初となる決勝では、過去6戦全敗の王者ナダル(スペイン)に挑む。「自分のテニスのレベルをもう一段押し上げたい」と闘志をかき立てた。