琴奨菊、大関の意地 遠藤戦3連勝
「大相撲夏場所6日目」(16日、両国国技館)
大関琴奨菊が遠藤を渡し込んで4勝目。遠藤との対戦成績を初顔から3連勝として、大関の意地を見せつけた。遠藤は2敗目。横綱白鵬は安美錦を寄り切って6連勝で単独トップをキープ。横綱日馬富士は豊ノ島に押し出されて2敗目を喫した。1敗は横綱鶴竜、大関稀勢の里と平幕の勢、北太樹の4人となった。
これが大関の意地と底力だ。琴奨菊が勢いに乗る遠藤の前に大きく立ちはだかった。
立ち合いで圧力をかけて踏み込み、左四つに組み止めてがっちり胸を合わせた。あとは前進するだけ。最後は何とか回りこもうとする相手の左足に右手を渡し込んで、土俵下へ豪快にひっくり返した。「低く当たって力が伝わっていた。気持ちがいいね」と、納得の表情で振り返った。
1月の初顔合わせから遠藤戦は3連勝。4日目に鶴竜を破って上昇一途のホープに、実力差を見せつけた。「簡単に上には上がれない。オレたちがどれだけ苦労したか」。入門から10年以上かけて大関の座をつかんだだけに、やすやすと若手の軍門に下るわけにはいかない。
「吹っ切れて、いい相撲が取れた。やり切った感じがあるね」と前を向いた。序盤で2敗を喫したが、後半での巻き返しへ最高の弾みがついた。