福島千里が福島で復活走「元気になる」
「陸上・日本選手権」(6日、とうほう・みんなのスタジアム)
女子200メートル予選などが行われ、右足親指の疲労骨折からの復帰戦となった福島千里(25)=北海道ハイテクAC=は、23秒66の全体1位で7日の決勝進出を決めた。女子やり投げ決勝は、海老原有希(28)=スズキ浜松AC=が57メートル77で3年連続7度目の優勝を果たした。女子1万メートルは西原加純(25)=ヤマダ電機=が32分37秒23で初優勝した。
復活をアピールするには、最高の場所だ。自身と“同姓”の福島県福島市で今季初戦に臨んだ福島は、負傷明けを感じさせない力強い走りを披露。終盤は流しながらも、全体トップの23秒66で決勝進出を決めた。
幾度となく日本記録を塗り替えてきた福島だが、近年はタイムが伸び悩み、国際大会では満足な結果を残せていない。東日本大震災からの復興を目指すこの土地の姿を、自らに重ねる。「福島っていうフレーズをたくさん見かけるので、元気になる。ホテルの前には『ふくしまはくじけません』っていう横断幕がありました」
7日は200メートルの決勝のほか100メートルも始まる。「ここまでの経験がスカッとした形で表れればいいな」。くじけることなく走り続けてきた成果を、ここで見せつける。