シャラポワ2年ぶりV「主役譲らない」
「全仏OPテニス」(7日、パリ)
女子シングルス決勝が行われ、第7シードのマリア・シャラポワ(27)=ロシア=が第4シードのシモナ・ハレプ(22)=ルーマニア=をフルセットで下し、2年ぶり2度目の優勝を果たした。シャラポワは四大大会通算5勝目で、優勝賞金165万ユーロ(約2億3千万円)を獲得した。四大大会初の決勝進出だったのハレプはルーマニア選手で36年ぶりの全仏制覇を逃した。男子ダブルスはジュリアン・ベネトー、エドゥアル・ロジェルバセラン組(フランス)が初優勝した。
強い日差しの下、壮絶な消耗戦でフルセットの末に打ち勝つと、シャラポワはコートにひざまずき、感激に浸った。2年前に四大大会全制覇を達成した「特別な舞台」で2度目の栄冠を手にした。
第1セットの立ち上がりにブレークを許したがハレプの揺さぶりに気迫で食らいついてこのセットを先取した。第2セットを奪い返されたが最終セットでは鬼気迫る表情で「カモン」の叫び声を連発し、第9ゲームを力ずくでブレークして押し切った。
準々決勝でムグルサ(スペイン)、準決勝でブシャール(カナダ)と若手を退けてきた。「真剣勝負から世代を超えて彼女たちに何か伝えられることがある。でも主役を譲るつもりはない」。「テニス界の妖精」は経験を重ね、円熟味を増した選手に進化を遂げた。