錦織、3日がかりの熱戦制し初16強入り
「ウインブルドンテニス・第7日」(30日、ウインブルドン)
日没順延となった男子シングルス3回戦で第10シードの錦織圭(24)=日清食品=が世界ランキング132位のシモーネ・ボレリ(イタリア)を3‐2で下し、初の16強入りを果たした。4回戦では第8シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する。試合は最終セットの3‐3から再開し、錦織は5‐4からの第10ゲームをブレークして決着をつけた。
最後は相手の返球がネットにかかると、両手を突き上げて歓喜した。休養日を挟んで再開された3日がかりの一戦で、錦織が上位シードの面目を保った。過去2年阻まれてきた3回戦の関門を、ようやく突破した。
最終セット、3‐3からのサービスゲームで、いきなり2本のブレークポイントを握られた。だが、粘り強いストロークでしのいだのが大きかった。
28歳のボレリは予選で敗れながら、欠場者が出て繰り上がった「ラッキールーザー」で捨て身の勢いがある。5‐4の第10ゲームで苦手なバック側を攻めてミスを誘い、再開から18分間で勝利を手繰り寄せた。
4回戦では高速サーブが武器のラオニッチと顔を合わせる。初の16強入りは通過点。「できるだけ上に行きたい」と意気込む舞台で、日本男子では1995年の松岡修造以来となるベスト8に挑む。