奈良くるみ 逆転勝ちで決勝へ

 「テニス・シティ・オープン」(2日、米ワシントン)

 女子シングルス準決勝で世界ランキング40位の奈良くるみ(22)=安藤証券=は同82位のマリーナ・エラコビッチ(ニュージーランド)に逆転勝ちした。奈良がツアーで決勝に進出するのは、初優勝した2月のリオ・オープン以来2度目。決勝では世界26位のスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)と対戦する。女子ダブルス決勝は第2シードの青山修子(近藤乳業)ガブリエラ・ダブロウスキー(カナダ)組が奈良、桑田寛子(島津製作所)組を6‐1、6‐2で破り、優勝した。

 身長155センチと小柄な奈良のショットがどんどん鋭さを増した。逆転での決勝進出に「正直、最後まで勝てると思わなかった」と笑みを広げた。

 第1セットは0‐6で落とし「いいプレーをしてもポイントを取れず焦った」と振り返る。エラコビッチには11年の全仏オープン予選で1ゲームも奪えず負けた。「またかとパニックになった」と悪夢が頭をよぎったが、その時と世界40位の今は違う。原田コーチに「冷静に」と助言され、自分を取り戻した。

 2月以来のツアー2勝目へ、勢いは最高潮だ。「あの流れで、もう一度頑張れたのは自信になる。今の自分のプレーを出せればチャンスはある」と頂点を力強くにらんだ。

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