真鍋ジャパン悔し銀 課題見えた新戦術
「バレーボール女子ワールドGP・決勝リーグ最終日、日本0-3ブラジル」(24日、有明コロシアム)
大会初優勝を目指した日本は世界ランク1位のブラジルに0‐3で敗れ、準優勝に終わった。新戦術「ハイブリッド6」も08年北京、12年ロンドン五輪金メダルの強豪には通用せず、1977年W杯以来37年ぶりの世界大会金メダルはならなかった。ブラジルは大会2連覇。通算10度目の優勝を飾った。
世界の頂はやはり遠かった。五輪連覇中の女王ブラジルを相手に、ストレートで完敗。37年ぶりの世界大会優勝はならず、真鍋監督は「ブラジルはすごかった。反省が大きい」と、唇をかんだ。
期待の新戦術「ハイブリッド6」も通用しなかった。平均身長はブラジルが182センチなのに対し、日本は172センチ。長身の強豪国に対しミドルブロッカーを減らし、スパイカーの数を増やすことでより攻撃的にいく目的で導入したシステムだったが、今大会好調だったエース長岡のスパイクがことごとく相手のブロックに掛かるなど、実に10本のブロックポイントを献上。高さの重圧の前に、日本のスパイクミスは27本を数えた。まだ導入から2カ月半と未完成な新戦術の課題が見えた。
立ち止まってはいられない。真鍋監督は「この戦術の精度を上げないと、2年後のリオ五輪で一番輝くメダルは獲れない」と話せば、主将の木村は「リオで金を獲るために、いい勉強になった」と、前を向いた。
9月には世界選手権、来年には五輪出場を懸けたW杯もある。1964年東京五輪で、日本女子が世界の頂点に立ってから今年で50年。「ハイブリッド6」という新たな魔法を完全に修得した時、“東洋の魔女”は復活する。