錦織、四大大会33勝 日本男子最多
「全米OPテニス」(28日、ニューヨーク)
男子シングルスで世界ランク11位の第10シード、錦織圭(24)=日清食品=が2年ぶりに3回戦に進んだ。同48位のパブロ・アンドゥハール(スペイン)と対戦し、6‐4、6‐1となったところで相手が右腕の痛みのために棄権した。四大大会のシングルス勝利数を33とし、佐藤次郎と並んでいた日本男子の最多勝利記録を更新した。
強い錦織が戻ってきた。過去1勝1敗のアンドゥハールから2セットを連取したところで、相手が右腕の痛みを訴えて棄権。1時間3分で3回戦進出を決め、「ほぼ100パーセント戻ってきた。自信もついてきているし、プレー内容もいい」と上機嫌だった。
サービスゲームでリズムをつくった。1回戦では49%だった第1サーブの確率が62%に上昇。「まだ完璧ではないが、いいサーブが入っていた」と復調を実感した。第1セットで5‐4の勝負どころでは相手の第2サーブをたたき、ベースラインの内側に入って打ち込み「相手もプレッシャーのかかる場面だし、ちょっくら攻めようかなと思った」と言った。
四大大会のシングルス勝利数を33とし、日本男子最多記録を更新した。「(感想は)あまりないけど、100勝目指して頑張ります」と笑って答えた。
次は昨年のウィンブルドン2回戦で退けたレオナルド・マイエル(アルゼンチン)が相手。当時の84位から26位に世界ランクを上げた敵を迎え撃つ。
18歳で初出場した08年大会以来の16強入りにあと1勝。右足親指のけがの影響がほぼなくなり、抱えていた不安が消えた日本のエースにとっては大きなハードルではない。