錦織、日本勢92年ぶりの8強入り

 「全米OPテニス」(1日、ニューヨーク)

 男子シングルス4回戦で第10シードの錦織圭(24)=日清食品=が第5シードのミロシュ・ラオニッチ(23)=カナダ=をフルセットで破り、同種目の日本勢で1922年の清水善造以来92年ぶりとなる8強入りを果たした。四大大会では2年前の全豪オープン以来2度目。錦織は1918年大会4強の熊谷一弥以来の準決勝進出を懸け、準々決勝で全豪覇者の第3シード、スタニスラス・ワウリンカ(29)=スイス=と対戦する。

 全米史上最も遅い終了時間に並ぶ午前2時26分。最後は動きが落ちなかった錦織がボレーを沈め、4時間19分の激闘に決着をつけた。ラオニッチに高速サーブで35本もエースを食らったが、リターンから攻略し「集中力を保つのが大変な試合だった。まだ実感がない」。センターコートの中央で放心した表情で歓声を受け止めた。

 身長196センチの相手が放つサーブは最速230キロを超え、変化も多彩。日本のエースは序盤に苦しんだが、リターンの位置を細かく調整し、リズムをつかんだ。第3セットは8度のブレークチャンスを逃してタイブレークで落とし、劣勢に立たされたが、「食らいついていこう。(速度が落ちる)セカンドサーブでリターンを決めよう」と自分に言い聞かせた。

 気持ちをつなぎとめると読みがさえ、スイングの切れが増し、凡ミスが4本だった第4セットを奪い返した。最終セットは疲れが出た相手のサーブに対応し、第5ゲームをブレークして押し切り、「リターンでプレッシャーをかけられるようになり、最後はいつものプレーができた」と誇らしげに話した。

 右足親指のけがから約1カ月ぶりの復帰戦だったが、ブランクを感じさせない快進撃。日本勢で92年ぶりのベスト8にも浮かれた様子はなく、「喜べないです。決勝に行くまでは。できるだけ上を向いてやりたい」。自身初の四大大会4強入りを懸け、準々決勝で全豪オープン覇者のワウリンカに挑む。

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