萩野貫禄の4冠!1年間の進化証明
「アジア大会・競泳男子400M個人メドレー・決勝」(24日、仁川)
男子400メートル個人メドレー決勝が行われ、ここまで3種目で優勝を飾っていた萩野公介(20)=東洋大=が4分7秒75の大会新記録で優勝し、競泳では日本男子最多タイの1大会4冠を達成した。個人競技だけでの3冠は日本男子最多。13年世界選手権金メダリストの瀬戸大也(20)=JSS毛呂山=が4分10秒39で銅メダルを獲得した。
1年前の自分を乗り越えた。ここまで4日間11レース目で迎えた本職の400メートル個人メドレー。さすがに疲労が残る萩野にいつものキレはない。瀬戸、中国勢2人とのデッドヒートとなったが、それでも最後はこの1年強化してきた自由形で突き放し、ねじ伏せた。
自己ベストの日本記録には0秒14及ばなかったが、堂々の大会記録で、北島康介を超える日本男子最多タイの4冠を達成。「意外と疲れていて、予選の状態では10秒台も難しいかと思ってた。中盤ためて、自由形勝負と思っていた。地力がついてますね」と、平然と言ってのけた。
多種目挑戦1年目だった昨年のバルセロナ世界選手権では、大会最終日に行われた400メートル個人メドレーで疲労から大失速。ライバルの瀬戸が金メダルに輝いた一方で、メダルすら獲れなかった。4つ目の金メダルは、確かな進化の証しだ。
25日の200メートル背泳ぎでは100メートルで敗れた入江と再戦。「入江さんとの勝負。しっかり自分のレースをしたい」。最後の力を振り絞り、“水の怪物”が5冠目に挑む。