沙保里“前人未到”アジア大会4連覇
「アジア大会・レスリング」(28日、仁川)
女子は55キロ級で吉田沙保里(31)=ALSOK=がレスリング初の4連覇を達成した。75キロ級では浜口京子(36)=ジャパンビバレッジ=が5位に終わり、4大会連続のメダル獲得はならなかった。五輪、世界選手権を合わせ、15大会連続世界一の吉田は1回戦で鍾雪純(中国)に12‐9で逆転勝ち。その後はベトナム選手にフォール、インド選手にテクニカルフォールで勝ち、決勝ではモンゴル選手をテクニカルフォールで下した。
直前のレスリング世界選手権では女子53キロ級で無失点優勝した吉田が、アジア大会のレスリングで前人未到の4連覇を達成した。今大会では2キロ重い階級で闘い、体格差に苦しんで失点もしたが、長年世界の頂点に君臨する地力ではねのけた。
レスリングを教えてくれた最愛の父、栄勝さんを3月に亡くし「墓前に金メダルを」と臨んだ舞台。個人戦では競技人生で一度も外国人選手に負けていない最強レスラーは「最後まで緊張しっぱなしだったが、4連覇できてうれしく思う。いろいろな課題が見つかったので、またリオ五輪に向かって練習を頑張りたい」と、誇らしげに話した。