錦織3年連続8強のちダブルス棄権
「テニス・楽天ジャパンオープン」(2日、有明テニスの森公園)
男子シングルス2回戦で世界ランキング7位の第4シード、錦織圭(24)=日清食品=が同57位のドナルド・ヤング(米国)をストレートで下し、3年連続でベスト8入りした。3日の準々決勝では同34位のジェレミー・シャルディー(フランス)と対戦する。錦織は試合後に右臀部(でんぶ)の痛みを訴え、内山靖崇(北日本物産)と組んだダブルスの準々決勝は棄権した。
優勝した前週のマレーシア・オープンでは4試合を戦い、シングルスは9日間で6試合目。疲労が蓄積する錦織は、ジュニア時代から互いを知る同世代のヤングに苦しめられながら競り勝った。
しかし、右臀部(でんぶ)の痛みでダブルスを棄権し「1回戦の後から痛みが出てきた。腰というよりはお尻の部分。(マレーシア・オープンから)5、6試合続けてくるとどうしても体が傷んでくる。パートナーには悪いけど自分も悔しい」と、準々決勝進出にも歯切れが悪い記者会見となった。
万全ではない体調に加え、第1セットの第5ゲーム途中には雨が降り、屋根を閉じるため30分間中断した。集中力を保つのが難しい状況で、再開直後のポイントを奪ってブレーク。「全てのポイントを全力で戦うのは難しい中で、大事なポイントを取ることはできている」と、勝負どころを押さえた戦いだったことを強調した。
コートを俯瞰(ふかん)しながら戦っているような好調時の余裕は感じられない。次に当たるシャルディーは1勝2敗と苦手としている。「(体調は)100%の状態ではない。一晩休んで明日の回復を待ちたい」。2年ぶりの母国でのタイトル獲得と、自身初の2週連続優勝へ、痛みを乗り越え、精神力が問われる一戦となる。