錦織2年ぶり4強!圧巻ストレート勝ち
「テニス・楽天ジャパン・オープン」(3日、有明テニスの森公園)
シングルス準々決勝で、世界ランク7位の第4シード、錦織圭(24)=日清食品=が、同34位のジェレミー・シャルディー(フランス)を6‐4、6‐2で下し、優勝した12年大会以来、2年ぶりの4強入りを果たした。右臀部(でんぶ)痛の影響から、第2セット途中に治療を行う場面もあったが、2年ぶりの優勝へ、4日の準決勝では、同62位のベンヤミン・ベッカー(ドイツ)と対戦する。
過去、1勝2敗と苦手にしていたシャルディーにストレート勝ちした。成長の証しも刻んだ一方で、錦織は「やりづらかった。サーブもすごくいいし、ストロークも荒くて、リズムがつくれない」と振り返った。
勝負どころをキッチリと抑えた。開始早々に2ゲームを立て続けに取られたものの、第3ゲームでブレークした。「流れが行きかけたところで(ゲームを)取れた。3‐0になると厳しいので」。徐々にリズムをつかむと、第2セットは危なげない展開でものにした。
体は満身創痍(そうい)だ。優勝した前週のマレーシア・オープンを含め、シングルスは10日間で7試合目。この日も、第2セット開始時から「(右臀部の)痛みが増してきた。このままだとまずいかな」と、タイムアウトを取って治療を施したほどだ。
気持ちを突き動かすのは、“第5のグランドスラム”とも言われる11月のツアー・ファイナル(ロンドン)への出場権獲得。年間獲得ポイント上位8人のみが参加できる大会への初出場をかける。
「一番大切な時期。大きなポイントを取りたい気持ちでやっている。100%じゃない中なので、自分との戦い。できない痛みじゃないから」。世界のトップへ、歩みは止まらない。