可夢偉「アホらしい」マシン貧弱21位
「F1・日本GP・公式予選」(4日、鈴鹿サーキット)
2年ぶり母国GPの小林可夢偉(28)=ケータハム・ルノー=は1分37秒015と伸びず22台中予選21位。2年前の決勝では3位に入っているが、今年は貧弱なマシンに泣き、目標は「完走」と嘆いた。総合優勝争い2位につけるメルセデスのニコ・ロズベルク(29)=ドイツ=が今季8度目、通算12度目のポールポジション(PP)を獲得。ロズベルクの同僚で総合トップのルイス・ハミルトン(29)=英国=が2番手につけた。
無い無い尽くしに、可夢偉の我慢も限界だった。公式予選後の記者会見。もどかしいか?と問われると「楽しまないとやってられない。真剣に考えたらアホらしい…」と思わず本音を漏らした。
午前中、最後のフリー走行で「ブレーキが燃える」トラブル。「ぶっつけだった」と言う予選では手探り状態でタイムは上がらず21位に終わった。
前日のフリー走行でわずか3周でクラッシュ。破損したフロントウイングなど交換した部品は大きくグレードダウンし、「セッティングも何もできてない」状態だった。
資金難が深刻なチームは1つしかない最新のパーツ類を来季も契約濃厚な僚友のエリクソンに供給。来季が不透明な可夢偉は「2グレードも下」と嘆くマシン設定だ。
2年前の鈴鹿では予選4位(決勝は3番グリッド)から3位に入り、日本選手3人目の表彰台に上がった。しかし、歓喜に沸いた地で、今年は「目標は完走」と話すのが精いっぱいだった。