内村が銀 単独最多のメダル16に
「体操世界選手権」(12日、南寧)
種目別決勝が行われ、男子鉄棒は内村航平(25)=コナミ=が15・725点で銀メダルを獲得した。世界選手権で通算16個目(金7、銀5、銅4)のメダルとなり、日本選手で監物永三の15個(金7、銀5、銅3)を上回り単独最多。平行棒は加藤凌平(21)=順大=が15・666点で銅メダルだった。日本男子は今大会で金1、銀3、銅2のメダルを獲得した。
個人総合で5連覇した“超人”内村のすごみを強烈に印象付ける鉄棒だった。種目別決勝で挑んだのは「ぶっつけ本番」の構成。これまで一度も試したことがなかったが、予選から大幅に難度を上げた演技を事もなげにやり遂げた。
最大の見せ場はダイナミックな離れ技の連続だ。G難度「カッシーナ」で宙を舞ってバーをつかむと、続けざまにF難度「コールマン」を成功。組み合わせの加点を稼いだだけでなく、観客や審判員の心もつかんだ。
「(全6種目の)個人総合をやる中での種目別の練習は難しい」というが、これが種目別で8個目のメダル。総数でも日本選手最多16個に積み上げた努力の天才は照れ笑いして「そんなに取ったのか」と感慨を込めた。