逸ノ城 いきなり初日に日馬と初対決!

 「大相撲九州場所」(9日初日、福岡国際センター)

 日本相撲協会は7日、福岡国際センターで九州場所(9日初日)の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決めた。注目の新関脇逸ノ城は初日に右目のけがから復帰する横綱日馬富士、2日目は宝富士と対戦する。逸ノ城は同日、福岡県古賀市の湊部屋宿舎で若い衆を相手に最終調整。動きのよさも戻り、13勝を挙げた秋場所の大旋風を再び巻き起こす準備が整った。大鵬と並ぶ32回目の優勝を目指す横綱白鵬は初日に新小結の勢を迎え撃つ。

 動きが違う。表情が違う。逸ノ城が全国の相撲ファンを沸かせた秋場所の状態に限りなく近づいた。この日の朝稽古。番数はぶつかり稽古も含め計21番にとどめたが、戦える手ごたえは十分の様子。「なんかホントにいい感じ。ひざと股関節周りが大分よくなったと思います。足も前みたいに動いているので、気持ちもいい感じになってきた」と底抜けの笑顔で自己分析した。

 先月10月はストレスからくる帯状疱疹(ほうしん)で約1週間入院し、以後は調子が上がらなかった。今月に入って骨盤のゆがみも発覚。急きょ5日から1泊2日で大阪府茨木市内の接骨院で治療を受けたが、この“弾丸治療ツアー”の効果がてきめんで体調が急回復。「足を曲げても痛くないし、本場所は大丈夫です。出稽古をしなかったけど、不安はないです」と言い切った。

 初日の相手は右眼窩(がんか)内壁骨折のけがから復帰する横綱日馬富士。過去に対戦はなく、巡業で胸を借りたこともなく、まったくの初対決となるが「余計なことは考えず、思い切り前へ出るだけです」。逸ノ城人気で既に数日間の大入りが確実。迷いの消えた怪物が今度は博多っ子の胸を熱くする。

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