錦織完敗…フェデラーにストレート負け

 「テニス・ATPツアー・ファイナル」(11日、ロンドン)

 シングルス1次リーグB組の第2戦で世界ランキング5位の錦織圭(24)=日清食品=は、世界2位のロジャー・フェデラー(33)=スイス=に3-6、2-6のストレートで敗れた。世界6位のアンディ・マリー(英国)との初戦に勝利した錦織だが、四大大会通算17度の優勝を誇るフェデラーの壁に跳ね返された。錦織は1勝1敗となり、フェデラーは2連勝とした。

 新世代の代表格として世界トップ5に駆け上がった錦織の勢いが止まった。少年時代から憧れの存在だったフェデラーの華麗なプレーに屈し、初黒星を喫した。「長い道のりだが優勝を狙っていく」と宣言していた日本のエースは、準決勝進出に向けて足踏みする形になった。

 世界8強による最終決戦。中でも、この日の「自分のアイドル」との対戦は特別だった。米国で練習相手を務めた17歳の時に2人で撮影した写真は今も宝物だ。

 今季から指導を受けるマイケル・チャン氏に「コートに入ったら全員が倒すべき敵だ」と諭され「尊敬の念を抱き過ぎていた」という過去の自分に別れを告げた。だが四大大会で最多の17勝を重ねてきた勝負強さをあらためて見せつけられた。

 欧米選手との体格差は「自分にはフットワークという武器がある」とツアー随一の俊敏さで補う。開幕戦では地元英国のA・マリーから初勝利を挙げるデビューを飾ったが、男子テニスを引っ張ってきた「ビッグ4」の連破はならなかった。

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