豪栄道の意地!逸ノ城に雪辱果たす
「大相撲九州場所・4日目」(12日、福岡国際センター)
大関豪栄道は、新関脇逸ノ城を寄り切り、2勝目を挙げた。初顔合わせの先場所は完敗しており、大関の意地を見せた。大鵬に並ぶ史上最多32回目の優勝を目指す横綱白鵬は宝富士をはたき込み、豊響を寄り切った横綱鶴竜とともに4連勝とした。横綱日馬富士は栃煌山に押し倒され、2日連続の金星配給で2敗目を喫した。
大関の意地をこれでもかと見せつけた。豪栄道は立ち合い低く鋭く当たり、すぐに右を差して左前ミツを引いた。逸ノ城の命綱の上手は絶対に取らせず、相手が自分の首に手を掛け、小手投げにきたところを、十分の形から寄り切った。
先場所は逸ノ城の勢いにのまれた格好で、相手の形の右四つから完敗。その悔しさと、気恥ずかしい思いを博多の土俵にぶつけ、見事に結果を出した。
「先場所、情けない負け方をしたので、意地を見せられて良かった。初顔に2連敗したら、なめられる。先場所のビデオも見て、もうどんな力士か分かっている」
今場所は連敗スタートだったが、2勝2敗と5分に戻した。多くの報道陣に囲まれての帰り際には「何か平幕が横綱を倒したみたいだな」と軽口も飛び出した。「今日は相撲内容も良かったので、気分よく明日を迎えられる」。“大和魂”を胸に巻き返しが始まる。