錦織4強決める!ラオニッチとは好相性
「テニス・ATPツアー・ファイナル」(11日、ロンドン)
シングルス1次リーグB組第2戦で、世界ランク5位の錦織圭(24)=日清食品=は同2位のロジャー・フェデラー(スイス)にストレートで敗れ、1勝1敗となった。フェデラーは2連勝。錦織は13日(日本時間同日深夜)の1次リーグ最終戦で準決勝進出を懸け、2連敗の同8位、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)と対戦する。ラオニッチにストレート勝ちした同6位のアンディ・マリー(英国)は1勝1敗。
A・マリー戦から一転して、消化不良の内容だった。四大大会最多17度の優勝を誇るフェデラーとは過去2勝2敗。錦織は右手首にテーピングし、サーブやストロークに本来の切れを欠いた。1時間9分でストレート負けしたものの、ショックを引きずるわけにはいかない。
ラオニッチとの最終戦で勝てば、世界の“4強”入りに近づく。230キロを超える高速サーブを持つ1歳下の宿敵との一戦。今季は全米オープン、楽天ジャパン・オープンで倒しており、過去4勝1敗と相性がいい。球足の遅いハードコートで「しっかり第1サーブ、第2サーブを返すことが一番の鍵になる。ストローク戦に持ち込んで、リズムをつくりたい」と戦略を描いた。
フェデラーとの試合中には右手首の治療を受けた。「少しは影響がある。いつものように全身を使って、全てのショットを打てるわけではない。その中でもA・マリーに勝っているし、悪い中でもいいプレーは出ている」。回復に努め、アジア男子として初出場したファイナルで2勝目を狙う。
錦織は12日、練習会場で調整し、サーブを入念に確認。マイケル・チャン・コーチからトスの位置やラケットの向きなど厳しく指示が飛び、修正に余念がなかった。高速サーブに備え、リターンの練習も徹底。右手首痛の影響は感じさせなかった。