ジョコ複雑V3 フェデラー突然の棄権
「テニス・ATPツアー・ファイナル」(16日、ロンドン)
シングルス決勝が行われる予定だったが、最多6度の優勝を誇る世界ランク2位のロジャー・フェデラー(33)=スイス=が腰のけがを理由に棄権し、同1位のジョコビッチが3年連続4度目の優勝を決めた。無敗で制し、賞金207万5千ドル(約2億4千万円)を獲得。3連覇はイワン・レンドル(当時チェコスロバキア)以来、27年ぶりとなった。
予期せぬ形でトロフィーを掲げたジョコビッチは、少し複雑な表情だった。フェデラーが試合前に突然の棄権。「シーズン最後の大一番へのウオームアップ中に聞いた。本当に驚いた」と戸惑いを隠さず「彼の回復を祈りたい」と気遣った。
会場は既に満員だった。慌ててロンドンにいた地元のA・マリーを呼び出し、エキシビション試合が実現。「彼には感謝したい」と笑った。
今季は2年ぶり3度目の年間世界ランク1位に返り咲き、ツアー最多の7大会優勝を達成。10月に長男ステファン君が生まれたばかりで「息子が新たな原動力」と充実のシーズンを締めくくった。