錦織、自身の今年を表す漢字は「変」

 男子テニスの錦織圭(24)=日清食品=が18日、東京都内の日本記者クラブで会見し、世界ランキング17位から5位に浮上した1年を総括した。最も印象に残った大会は準優勝した9月の全米オープンとし、ベストマッチに同大会準決勝のノバク・ジョコビッチ(27)=セルビア=戦、5月のマドリードオープン決勝で棄権負けしたラファエル・ナダル(28)=スペイン=戦を挙げた。また、自身の今年を表す漢字1文字を「変」とし、来季の目標に4大大会制覇を掲げた。

 日本中の注目を浴びた今季に手ごたえを感じていた。ロンドンでの最終戦、ATPツアーファイナル4強で14年を締めくくった錦織は「今までの年で一番飛躍した1年だった」と満足そうな表情で振り返った。

 メンタルの成長が大きかった。きっかけは全豪オープン4回戦のナダル戦。「3セットで負けたけど、今までにない充実感を感じて、テニス自体が変わってきたと感じた瞬間だった。ナダルを追い詰めたことで自信ができた。自分を信じるきっかけができた」。

 その自信が全米オープン、ツアーファイナルの快進撃へとつながった。全米オープンでの「勝てない相手はいないと思う」という発言も自分にあえてプレッシャーを与えるためだったという。

 最高の1年を漢字1文字で表してという要望に「飛躍の“躍”で」と言った後、「テニスも変われた変化の年だったんで、やっぱり“変”にしたい。来年はもう変わっちゃだめだけど」と、おどけながら変更した。

 ジョコビッチ、ナダル、フェデラーがカベとなる来季の目標については「今年(全米オープンで)決勝までいけたんで、グランドスラムの優勝」と宣言。さらに世界ランク1位の座も見据え「何年かこの調子で自分のテニスを磨けばチャンスがある。5年以内には」と具体的に掲げた。

 手首痛や激闘の疲れが残っている。「2週間はなるべくテニスのことを考えず、ラケットも握らない」。地元・松江へ帰省するなどし、しばしの休養を取るという。

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