早大、粘って引き分け「内容は完敗」
「関東大学ラグビー対抗戦、早大25-25慶大」(23日、秩父宮)
今年で91回目を迎えた伝統の一戦は25-25で引き分け。早大、慶大ともに4勝1敗1分となり、対抗戦Aグループでの同率優勝の可能性がなくなった。早大は後半27分までに7点差をつけたが、慶大も31分にWTB金沢のトライ(ゴール成功)で追いついた。引き分けは09年以来、5年ぶり。定期戦の通算成績は早大の60勝24敗7分けとなった。
苦しい試合だった。同点で迎えた終盤、早大は相手にモールに押し込まれて反則を繰り返した。懸命にしのぎ切って引き分けに持ち込んだものの、ロックの大峯主将は「内容は完敗です。慶大の思い切ったプレーにアタックを許してしまったしタックルも外された。しっかり反省したい」と、攻守とも納得のいかないプレーに不満を隠さなかった。
今季の課題をクリアできないまま、シーズンの佳境を迎えている。昨季から6人のレギュラーが抜けたFWは、ラインアウトでのミスが目立ち攻撃の幅を狭めている。「ミスや反則でこちらの時間帯に持ち込めない。解決するには精度を上げていくしかない」と後藤監督も表情を曇らせた。
消化不良のまま早明戦(12月7日、秩父宮ラグビー場)に向かう。後半18分にインターセプトからトライを決めたフランカー布巻は「もう負けられない。後戻りできない時期にきているので、覚悟を決めてやっていく」と不退転の決意を表明した。