葛西53歳でメダリスト!26年に意欲
11月にフィンランドで行われたノルディックスキー・ジャンプ男子のW杯個人第3戦を42歳5カ月で制し、自身が持つW杯最年長優勝記録を塗り替えた葛西紀明(土屋ホーム)が9日、成田空港着の航空機で帰国した。札幌市が開催都市に名乗りを上げている2026年冬季五輪出場へあらためて意欲を示すとともに、53歳でのメダル獲得をぶち上げた。
ジャンプ界のレジェンドが、札幌の空にもビッグアーチをかける。W杯で新たな伝説を作り上げた葛西が、「53歳メダリスト」への野望を口にした。
「次の(18年)平昌五輪が45歳、その次が49歳。(26年は)ちょうど10回目の五輪になる。(26年が)近づいてくれば、メダルを取りたい気持ちになると思う」
前回札幌五輪が開催された1972年生まれ。地元・北海道で2度目の冬季五輪が実現するかもしれないだけに、メダル獲得への意欲をみなぎらせた。
7大会連続で出場した2月のソチ五輪では、ラージヒル個人で銀メダルを獲得。今季も好調を維持しており、W杯開幕戦は6位、第2戦では3位に食い込み、第3戦でW杯通算17勝目を挙げた。
生ける伝説は、新語・流行語大賞にも影響を及ぼした。「レジェンド」がトップテンに入り、「トップを取りたかった。毎日ヤフーニュースを見ていたが、取れなくて残念」と苦笑い。本職以外でも負けん気の強さをのぞかせた。
成田空港で報道陣とファン約100人に出迎えられ「どんなジャンプになっているかは分からないが、ケガさえなければ、まだまだやっていける」と言ってのけた。衰えを知らない大ベテランの飛行は、果てしなく続く。