14歳・山本が世界歴代最高でトップ
「フィギュアスケート・ジュニアGPファイナル」(11日、バルセロナ)
男子ショートプログラム(SP)は愛知・東港中3年の山本草太(14)=邦和スポーツランド=がジュニア世界歴代最高の76・14点でトップに立った。全日本ジュニア選手権を制した宇野昌磨(16)=愛知・中京大中京高=は75・21点で3位につけた。フリーは最終日の12日に行われる。
自己ベストを10点近く更新する会心の演技を終えると、自然と右拳を突き上げていた。「気持ちが良くて。ガッツポーズはあまり覚えていない。すごく、すごくうれしい」の言葉に実感がこもった。男子最年少の14歳、山本が、冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に試合で初めて成功し「全然考えていなかった」と驚くSP首位に立った。
初舞台でも堂々としていた。ラフマニノフの「ピアノ協奏曲」の雄大な曲調に合わせて165センチ、48キロの細身の体を操り、「自分の魅力」と語る滑りの美しさ、スピンでも存分にアピールした。
大阪府岸和田市の出身。鈴木明子さんを育てた長久保裕コーチに教わるため、中学1年から名古屋に移り住み、昨季は全国中学校大会を制した。日本人では2009年の羽生結弦以来の優勝が懸かるフリーへ「順位は気にせず、この流れでいきたい」と意気込んだ。