バレー日本代表選手が窃盗容疑で逮捕

 警視庁大崎署は12日までに、窃盗の疑いでバレーボール男子の日本代表、王金剛容疑者(30)を逮捕した。所属先の東レは同日、東京体育館で開催中の全日本選手権出場を辞退した。日本代表選手絡みでは、競泳男子の冨田尚弥(25)が仁川アジア大会で窃盗容疑により略式起訴されたばかり。相次ぐトップ選手の不祥事にスポーツ界に衝撃が走った。

 バレーボール界に激震だ。日本代表でセッターを務める中心選手が窃盗で逮捕された。逮捕容疑は10日午後8時半ごろ品川区東五反田2丁目のパチンコ店で、20代の男性客が席を離れた間にパチンコ台に置いた財布を盗んだ疑い。

 同署によると財布には15万円以上あり、王容疑者は14万円を抜いた後で店員に届けた。「ついやってしまった」と容疑を認めている。財布は客に返却されたが紙幣がなくなっていたため、店員が110番した。防犯カメラにも紙幣を取る姿が写っていたという。

 王容疑者は中国出身で日本に留学。11年に日本国籍を取得し、今年代表チーム入りを果たしたばかり。的確なトスが持ち味のセッターとして大きな期待がかけられていた。

 王容疑者の所属する東レは現在、開催中の全日本選手権に7度優勝を誇る強豪。王容疑者が窃盗事件を起こした翌11日の2回戦から登場し、創造学園高(長野)に勝って8強入りしたが、逮捕が明るみに出たことで出場を辞退。12日までに拠点の静岡県三島市に戻った。20、21日には地元でプレミアリーグの試合が控えている。

 東レはこの日、公式サイトで「皆様にご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今回の事態を重く受け止め、出場を辞退することを決定し日本バレーボール協会に申請申し上げます」と謝罪。処分に関しては「事実確認が完了次第、当社として厳正に対処する所存です」としている。

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