世羅が最多タイ3年ぶりの8度目V
「全国高校駅伝・男子」(21日、西京極陸上競技場発着=7区間42・195キロ)
男子第65回、女子第26回が開催され、記念大会で58校が出場した男子は、11年連続44度目の出場の世羅(広島)が2時間2分39秒の好タイムで3年ぶりに優勝した。優勝回数は西脇工(兵庫)の史上最多8度に並んだ。
女子は9年連続9度目の挑戦となった大阪薫英女学院がアンカー勝負を制し、1時間7分26秒で男子を含めて大阪勢で初制覇した。
笑顔の花が咲いた。中島大就(2年)が岩本監督を胴上げする。昨年の雪辱を果たし喜びは最高潮に達した。
「1秒でも差を広げようと思った。絶対に優勝したいと思っていたのでうれしいです」
3区でケニア人留学生のカマイシ(2年)が首位を奪取。4区でそのリードを広げた。区間賞を獲得する、23分23秒の快走劇。2位との差を1分40秒とし、独走態勢を整えた。
もう負けないと誓った日がある。昨年の同大会。アンカーを任されたが競技場に入りゴールまであと150メートルで離された。わずか6秒差で4位に沈んだ。
「1秒でも縮める」。練習やレースで苦しいとき、その言葉を何度も唱えた。この日もラスト1キロで自分を奮い立たせた。「もう負けたくなかったから」
チームは歴代4位の2時間2分39秒の好タイムで、3年ぶりの王者奪還。優勝8回は西脇工(兵庫)と並ぶ最多タイだ。
来年は第1、2回大会以来の連覇を狙う。「エースとして優勝に貢献したい」。日本一を新たな力に変え、再び大輪の花を咲かす。