逸ノ城“旋風”なるか?2ケタ星に自信
「大相撲初場所」(1月11日初日、両国国技館)
日本相撲協会は24日、大相撲初場所の新番付を発表した。新関脇だった九州場所で8勝7敗と勝ち越し、大関への足がかりを築きたい逸ノ城(21)=湊=は「2ケタ勝てるように頑張る」と、三役2場所目で飛躍を目指すと宣言。大鵬を抜いて単独史上最多となる33回目の優勝を狙う横綱白鵬(29)=宮城野=も、「早々と決めたい」と、5場所連続優勝での偉業達成へ意欲を示した。
秋場所に続いて、再び両国で“逸ノ城旋風”の予感が漂う。新しい番付表を手に抱負を聞かれると、迷うことなく答えた。
「体調は先場所よりいい。場所前にしっかり稽古ができれば、2ケタ勝てる自信はある」
新入幕だった秋場所で13勝2敗の大暴れ。九州場所では関脇へ駆け上がったものの、秋巡業中に発症した帯状疱疹(たいじょうほうしん)の影響で出稽古もできず、関取衆との申し合いはないまま臨んだ。師匠の湊親方(元幕内湊富士)ですら、「すごく不安があった。勝ち越しは難しいだろうと…」と、覚悟したほどだった。
しかし、8つの白星を手にして関脇の座を守った。師匠も「あの体調で力を出せたのは大きい。この勝ち越しは初場所につながるはず」と、地力を再認識。番付発表前にも時津風部屋、追手風部屋へ出向き、課題の立ち合い改善に取り組んでいる。
1月に初土俵を踏んでから、超スピード出世で三役まで上がってきた。来年は大関昇進の期待がかかる。「そう簡単には上がれないと思う。でも、もうひとつ上を目指していきたい」。10勝以上すれば大関昇進への足がかりとなる。新春の土俵で怪物がさらに進化した姿を見せる。