尾道圧倒2年ぶり16強 被災地の活力に
「全国高校ラグビー・2回戦、尾道59-0高岡第一」(30日、花園)
2回戦16試合が行われ、8年連続9度目の出場となったBシードの尾道(広島)は、初出場の高岡第一(富山)を59-0と圧倒。初戦を突破し2年ぶりの16強入りを果たした。試合開始早々、WTB後藤維吹(2年)が先制トライを挙げると、その後も着実にトライを重ねた。目標とする初優勝へ向け好発進だ。
尾道フィフティーンがグラウンドを縦横無尽に駆け回る。Bシードの実力を見せつけ、高岡第一を圧倒した。
前半6分だ。中央から左サイドへ展開。WTB後藤の先制トライで勢いに乗った。FWが前線から激しい守備でボールを奪うと、それを起点にバックスが両サイドを勢いよく攻め上がった。素早い連係でトライを重ね、9トライなどで59点。初戦突破に、梅本勝監督(51)は「FWが押すだけではなくバックスが絡んだ攻撃ができた。褒めてあげたい」と選手をねぎらった。
9月、広島土砂災害の被災地を訪れボランティア活動に参加。民家に流れ込んだ土砂や大木の撤去を行った。「亡くなった方の分まで生きないといけないと思った」とFW山川遼人主将(3年)。ラグビーができることにあらためて感謝し、チームの結束力もさらに固くなった。
狙うは初の日本一だ。山川主将は「広島の人に元気になってもらいたい」と意気込んだ。復興へ向け歩む被災地の活力となるためにも、負けられない。